みなさんは、『動物リハビリテーション』をご存知でしょうか?
人間では手術後や、内科治療の一環でリハビリテーションを実施することが主流となっていますね。
動物の世界でも、リハビリテーションは非常に重要になってきます。
動物は人間とは異なり、四肢歩行(四つ足歩行)をします。
四肢でバランスよく身体を支えていますが、その中でも重心の割合は前肢(前足)に6〜7割、後肢(後足)に3〜4割で負重をしていると言われています。
例えば、動物は病気や怪我により後肢が動かせなくなってしまうと、かかっている重心の割合も少ない分、後肢を使わず前肢のみで生きていく方法を編み出すようになります。
後肢を長期間動かさないようになると、身体は他の部分で機能を補おうとし、その結果使われなくなった後肢は筋力の低下や、筋萎縮、関節の拘縮、筋肉の線維化などが起こり得ます。
一度そのような状態になると、回復不可能になる場合や、回復できても動かさない期間が長期であると回復までにも更なる時間がかかることがほとんどです。
そのようにならないためにも、整形外科疾患・神経疾患の手術の術後には、適切な治療を並行した上で早期にリハビリテーションを実施することが良いでしょう。
早期に行うことで運動機能の回復を早めることや、後遺症を最小限に抑えることが期待されています。
リハビリテーションは運動療法、徒手療法、物理療法に分けられます。
当院では運動療法に分類される
水中療法と
陸上療法を積極的に行なっております。
執筆担当:
動物看護師 矢ヶ﨑 望