東京都中野区で評判の動物病院【もみじ山通りペットクリニック】(年中無休・予約不要)

ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

目次


犬の子宮蓄膿症について


犬では避妊手術として子宮卵巣摘出術や卵巣摘出術が行われており、その目的の多くが子宮卵巣疾患や乳腺腫瘍の予防のためとされています。
犬の子宮蓄膿症の自然発症率は0.6%と言われていますが、9歳以上の未避妊雌の犬における発症率は66%以上という報告も存在します。
加えて、子宮蓄膿症を発症すると敗血症、急性腎障害、播種性血管内凝固(DIC)などを合併し死に至ることがあります。
以上のことから当院では避妊手術を行うことを推奨しています。
子宮蓄膿症の症状で一番わかりやすいのは、陰部からの膿の排出です。
白色から薄黄色の異臭を伴う膿が陰部から排出されている場合は子宮蓄膿症が限りなく疑わしくなります。
ただし、すべての子宮蓄膿症で陰部から膿が排出されるわけではないです。
子宮蓄膿症には膿が排出される「開放型」と膿が排出されない「閉鎖型」があり、後者の方が重篤化しやすく、致死率も高いです。
閉鎖型の場合は多飲多尿、腹囲膨満以外の特徴的な症状に乏しく、様々な検査を通して診断していきます。
子宮蓄膿症の治療は一般的には外科手術による子宮卵巣摘出術が行われます。
感染源となる子宮卵巣を体から排除することを目的としています。
ただし、早期に子宮卵巣摘出術を行っても5〜8%は死亡すると言われています。



開放型の子宮蓄膿症に対して子宮卵巣摘出術を行った症例


今回ご紹介する症例は開放型の子宮蓄膿症に対して子宮卵巣摘出術を実施し、救命した犬の一例です。
症例はチワワ、11歳、未避妊メス、元気消失、陰部からの排膿を主訴に来院されました。
超音波検査では子宮が膿によって拡張している様子が観察され、症状と合わせて子宮蓄膿症と診断しました。
以下が超音波検査で子宮が拡張している様子です。
診断を踏まえ、子宮卵巣摘出術を緊急手術として行いました。
以下は手術の写真です。
苦手な方はご注意ください。
手術後は入院が必要となりましたが、次第に元気になっていきました。
子宮蓄膿症は致死率の高い疾患です。
以前は子宮蓄膿症の致死率は16〜17%と言われていましたが、現在は獣医療の診断治療技術の発展により救命できることが増えました。
しかしながら、今でも子宮蓄膿症で命を落としてしまう症例は存在します。
子宮蓄膿症の最高の治療方法は、避妊手術による予防であると私は考えています。
当院では腹腔鏡下避妊手術も対応しています。 避妊手術をするか悩まれている方はいつでもご相談ください。


執筆担当:獣医師 陶山雄一郎