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ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

犬の気管虚脱(頚部気管外側ステント術)

目次


気管虚脱について


気管は肺に空気を届けるホースのような役割をしています。形状としては掃除機のホースが似ています。
犬には気管虚脱という病気があり、ホース状の気管が軟らかくたわんでしまい、空気の通り道が細くなってしまうことがあります。
犬は首輪をつけていることが多いため、頚部に圧迫を受けることが多いです。
気管虚脱を発症すると頚部への圧迫により咳が出るようになり、重度になると何もしていなくても咳が止まらなくなります。
今回ご紹介する症例は頚部の気管虚脱を発症し、気管外側ステント術を実施した症例です。



頚部気管虚脱に対して頚部気管外側ステント術を行った症例


症例はヨークシャーテリア、年齢は4歳でした。
最近咳き込むことが多いとのことで来院されました。
院内では頚部を触診すると容易に咳が誘発されました。
以下が症例のX線検査画像とその画像を気管で拡大した画像です。
通常X線では空気は黒くうつるため、気管は黒くうつりはずですが、本症例は気管虚脱により白く描出されました。
一般的には気管虚脱は高齢犬に多く発症する疾患のため、手術を行わず、咳止めなどの対症療法を行うことが多いです。
しかしながら、本症例は4歳と非常に若く今後進行していく可能性も考えられたため、外科手術を行うこととなりました。

頚部気管虚脱の手術は気管を拡張させるステントを頚部気管の外側から設置することで行われます。
ステントは生体反応が少なく生涯設置したままでも問題ないものを使用します。
以下がステント設置後のX線検査画像とその画像を気管で拡大したものです。
気管がよく拡張したことがわかります。
本症例は手術後から咳はまったく出なくなりました。

気管虚脱は比較的よくある疾患です。
愛犬の咳にお悩みの際は一度ご相談ください。


執筆担当:獣医師 陶山 雄一郎