東京都中野区で評判の動物病院【もみじ山通りペットクリニック】(年中無休・予約優先制)

ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

目次


猫の消化器型リンパ腫について


今回は猫の消化器型リンパ腫についてお話します。
猫の消化器型リンパ腫は胃や腸に発生する腫瘍で、高齢な猫では一番多い腫瘍の一つです。
症状は食欲不振、下痢、嘔吐が慢性的に続くことが多いのですが、どの症状もリンパ腫特有の症状というわけではないです。
また内視鏡や腸生検といった特殊な検査をしないと診断できないことも多々あります。
以上の理由から消化器型リンパ腫は早期発見が難しいとされています。




高分化型消化器型リンパ腫の実際の症例


今回紹介させていただく症例は14歳のベンガルの猫です。
最初は慢性的に下痢が続くということで来院されていました。
下痢止めや整腸剤などの治療には反応せず、開腹して腸を生検し、消化器型リンパ腫と診断しました。
消化器型リンパ腫には低分化型リンパ腫と高分化型リンパ腫があり、一般的には前者の方が悪性度が高く、後者の方が悪性度が低いです。
今回の症例は高分化型リンパ腫と診断され、抗がん剤、ステロイド剤の内服により治療を開始しました。
診断するまでも大変に見えますが、治療もなかなか大変で、飼い主様の献身的なお世話が必要になります。
今回ご紹介させていただいたリンパ腫以外にも様々なタイプのリンパ腫が存在します。
嘔吐や下痢が多い猫を飼われている方はもちろん、リンパ腫と診断されてどうしたらいいかわからない方もお気軽に相談ください。
最善の治療方法を一緒に考えていきましょう。



執筆担当:獣医師 陶山雄一郎